イギリスでロッカーズ文化が華開いた1960年代、ロッカーズたちがカフェテリアやパブに自慢のバイクで集まるようになった。彼らはカフェテリアに誰が一番早く着くかを争ったり、店内のジュークボックスで曲をかけ、お決まりのコースを曲が終わるまでに走り終えて戻ってくるといった公道レースを楽しんだのだ。その中心となったのが、ロンドンのACE CAFEだという。これがカフェレーサーの始まり。バイクに決まりはなくハンドルをコンチネンタルハンドル、セパレートハンドル、スワローハンドルなどに交換するのが王道だ。風貌効果を高めるためにビキニカウルやロケットカウルを装着することも多かった。シングルシート化など走りに特化した車体構成が好まれた。当時カフェレーサーとは現代のスーパースポーツのような位置付けにあったと考える。70年代に入り、運動性能を追求したモデルはレーサーレプリカと呼ばれるように。カフェレーサーは魅力的なスタイルゆえにカルチャーとして廃れることはなく、クラシックなレーサーとして愛され続けたのだ。日本車でも1978年に登場したヤマハSR400・SR500は、カフェレーサーのベース車両として人気を誇った。現在では英国や日本メーカーを中心にカフェレーサーが再燃してきた。