日頃からよく、車バイクに乗っている人であれば、特にガソリンが古いかどうか意識することはないだろう。問題は給油してから数か月または、数年放置していること。
ガソリンは長期間放置すると劣化する。食品のように消費期限が明確に決まっているわけではない。おおよそ1年で徐々に劣化が始まる。ガソリンも食品と同じように空気中の酸素に触れることで酸化していく。ただしガソリンタンクは密閉されているが、半年以上放置したガソリンは入れ替えるのが賢明だ。ガソリンが劣化する要因の一つには、その成分のひとつ「アルケン」の酸化。アルケンは酸化によって蟻酸や酢酸に変化し、強い刺激臭を放つ。また、色も褐色に近くなり、高揮発成分が揮発し尽くして粘度が高まり、色が濃くなる上にドロドロして刺激臭を放つことから腐ると表現される。
劣化したガソリンでエンジンが正常にかからない可能性が高くなるが、たとえエンジンがかかったとしても、走行は控えるべき。燃料の詰りは時間とともに進行し、走行中に突然エンジンが停止しエンジンが壊れるという、重大なトラブルにつながることがある。劣化する前にガソリンを消費し新しいガソリンを入れることが大切。長期間使わない場合は、酸化防止剤の使用も検討すべきだ。